こうもり塚古墳出土品
こうもりづかこふんしゅつどひん
こうもり塚古墳は6世紀後半に築かれた墳長約96mの前方後円墳で、6世紀後半の古墳としては中・四国地方最大です。横穴式石室は全長約19.9mと全国第3位を誇っています。
石室の内部からは陶棺、単鳳環頭大刀、馬具、武器、装身具、農工具、須恵器、土師器、鉄滓など多数の副葬品が出土しています。陶棺は吉備における最古段階のもので、蓋の波状突帯や天井部の飾り板など装飾性に富んでおり、河内地方(現在の大阪府東部)の影響を受けていると考えられます。環頭大刀は柄頭のみですが保存状態は良好で、金銅装馬具とともに近畿地方で生産されたと想定されています。このようにこうもり塚古墳の出土品は、当時の埋葬習俗やヤマト政権を含む他地域との交流関係、さらには吉備における手工業生産の繁栄をもうかがえる貴重な資料です。
名称 | こうもり塚古墳出土品 |
写真提供:岡山県古代吉備文化財センター |
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所在地 | 総社市南溝手 |
指定区分 | 市指定 工芸・考古 |
指定年月日 | 令和6(2024)年5月22日 |
管理者 | 総社市 |
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