交通空白地の解消と十分でない公共交通網を補う意味から生まれた、予約型で乗合方式のみんなの乗り物、総社市新生活交通「雪舟くん」。7人乗りのワンボックスカーを使い、戸口から戸口を結び、1人1乗車300円で目的地まで送ってくれます。運行は、市とバス・タクシー事業者との共存共栄方式で行います。
生活密着型の交通手段の意味でデマンド交通を総社市新生活交通(愛称「雪舟くん」)と呼び、予約制の乗り合いで運行します。運行は平日のみで、午前8時から午後4時台までの1時間ごとです。土・日曜日、祝日、年末年始、お盆(8月13日~15日)は運休です。
総社市新生活交通「雪舟くん」は、買い物や通院、外出で出かけるとき、受付センターに電話予約すると、自宅などに迎えに行き、希望する目的地までお送りします。また、帰るときは、商店や病院などに迎えに行き、自宅などにお送りします。乗り合いなので、目的地に向かう途中、別の利用者のお宅や目的地を、順番に回りながらの運行をします。
利用には登録が必要です(登録は無料)。
4つの要望を満たす公共交通が新生活交通「雪舟くん」
「自宅まで迎えに来てくれる」「目的の場所で降りられる」「便数が多い」「料金が安い」
私たちが生活していくうえで、交通は最も重要な要素の一つです。なかでも高齢者や車の免許を持っていない人にとっては、公共の交通が頼りです。 市では、利用者が毎年減っている路線バス事業者へ路線維持のための補助金交付や、外出の支援を目的としたバス・タクシー券の交付など、移動手段の確保に取り組んできました。 しかし、高齢化が進むなか、65歳以上で2人に1人、65歳以上の女性では3人に2人が運転免許を持っていません。路線バスの衰退で、公共交通網の手の届かない交通空白地もあります。 無作為に抽出した65歳以上の人がいる2900世帯へ、交通手段に関するアンケートを平成22年7月から8月にかけて実施。公共交通に対して、「自宅まで迎えに来てくれる」「目的の場所で降りることができる」「便数が多い」「料金が安い」といった4つの要望が全体の3分の2を占めました(左下のグラフ参照)。また、昭和や阿曽地区などを走るコミュニティバス「総社こまわりくん」に乗車した高齢者の約9割が、通院や買い物で利用しているというデータもあります。こうした状況から交通弱者の移動手段の確保とともに、公共交通の見直しが求められていました。 見直しは、路線バスとバス・タクシー券、そして、新たな交通体系をセットで考えました。総社市議会や総社市地域公共交通会議で協議を重ねた結果、タクシーの便利さと路線バス並みの運賃を兼ね備え、アンケート結果の4つの要望を満たす交通手段として予約型で乗合方式の乗り物 総社市新生活交通「雪舟くん」を導入することになりました。 総社市新生活交通「雪舟くん」は市内の移動に使える公共の乗り物で、登録すればだれでも使える市民のための新たな生活の足となるものです。 | ![]() |
総社-新本線などは減便して継続
現行の路線バスの運行は、総社市新生活交通「雪舟くん」の導入と同時に、継続、減便、廃止の3つに分かれます。
まず、現行のまま継続するものは、吉備津神社参道口・大井線、総社-田土線、地頭-岡山線、矢掛-倉敷線の4路線と、山手ふれあいタクシーです。
減便になるのは、総社-新本線、美袋-槁線、美袋-木戸線の3路線で、いずれも平日の早朝と夕方のみの運行になります。運行会社や停留所、運賃は現行のままです。
総社-新本線は、新本から総社駅方面に向かうものは、新本発午前6時25分と午前7時45分の2便。新本方面へは、総社駅発の午後5時35分の1便が継続され、その他の便は廃止になります。
美袋-槁線は、美袋方面への槁公会堂発午前7時13分、槁公会堂方面への美袋駅発午前6時45分の各1便ずつが継続され、その他の便は廃止です。
美袋-木戸線は、美袋方面への木戸発午前7時55分と、木戸方面への美袋駅発午前7時45分の各1便ずつが継続され、その他の便は廃止です。
完全に廃止するのは、総社山手循環線と、コミュニティバスの総社こまわりくんです。
→現在のバス路線図はこちらから
70歳以上で一人暮らしなどの条件を満たす人に交付していたバス・タクシー券は、総社市新生活交通の導入により、平成23年3月31日で廃止します。
総社市新生活交通の利用が困難な人には、「いきいきチケット」を交付します。
「いきいきチケット」に関する詳細