タンチョウ

タンチョウ日記6 (成鳥へ)

平成22年6月8日・9日、総社市三須にある「きびじつるの里」で自然ふ化したタンチョウの成長日記です。
父はロード、母はキビノです。


2011.6/28
きびじつるの里へ総社東小学校2年生がタンチョウの見学に来てくれました。
日差しが強く、暑い日でしたが、元気いっぱいの子どもたちでした。
引率者のみなさんは、あまりの暑さのため説明の間にもみるみる元気を失っていっているように感じられました。本当にお疲れ様でした。


2011.6/27
米国小中高教職員団のみなさんが視察に来られました。
説明を終え、いろいろな質問を受けました。そのなかでも印象に残ったのは、蚊取り線香を指差し、これは何かと質問されたことです。
(よくぞ聞いてくれました。これは日本が世界に誇る電気を必要としない伝統的な防虫システムなのですと説明したかったのですが・・・)
通訳さんのことを気遣いシンプルに「虫除けです」と答えた飼育員でした。


 

2011.6/17
岡山支援学校からきびじつるの里へ見学に来られました。
岡山県立岡山支援学校からの来園は今回で2回目になります。
生徒さんからはタンチョウの食べ物や卵の大きさなどについての質問を受けました。


 

2011.6/9
壮寿学級のみなさんが来園されました。
一般の団体ツアーのお客さんでしたが、普通にいる近所の人たちといった感じで終始ほのぼのした雰囲気で観察会ができました。
ところどころで突っ込みを入れたくなるような楽しいおじいさんが1名おられました。ワザとではないので、ほんといい感じでした。


 

2011.6/6
マスコットキャラクターくうたんの動画の第二弾がユーチューブに出ていました。
くうたん動画の第二弾がユーチューブに出ていました。今度はサンロード吉備路の友野さんと共演していました。実は友野さんはきびじつるの里のオープン当初からサンロードにおられ、タンチョウのことでいろいろとお世話になっている人です。
公にされていないのでご自身も知らないことですが、実はきびじつるの里の第4番目の隠れ飼育員です。

 ・・・と飼育員の間では勝手にそのように思われています。


 

2011.6/2
タンタンが自力で脚輪を外してしまいました。
2010.11/30にHPで紹介した飼育員が心をこめて作ったあのハンドメイドの脚輪です。今までも何度か別のタンチョウに脚輪を外されることはありましたが、ここまで捻じ曲げられ、再生不能にされたのは初めてです。タンタンは脚輪(飼育員からのプレゼント)が相当嫌だったようです。正直ちょっと凹んでいる飼育員です。
まだ幼鳥なのに油断できない嘴の力です。今飼育員も気持ちを切り替え、新たな拘束具(本当は脚輪)をタンタンのために作製中です。


 

2011.5/31
今年も総社市立総社小学校の子どもたちがきびじつるの里へ来てくれました。
総合学習の一環でタンチョウの勉強に来てくれました。偶然、今年も昨年と同じ人数で引率者も含めて総勢46名の来園でした。
総社小学校からの来園は大小あわせて、今回で4回目になります。


 

2011.5/30
ロードとキビノが野外放飼場で産卵しました。
ロードとキビノが野外放飼場の吉備之池の中島で産卵しました。飼育員としてはこの中島に産卵させたかったので、大成功です。
産卵をした中島があづまやからとても観察しやすい場所になります。このまま順調にヒナが誕生すれば、人気の高い親鳥の翼からヒナが首を出す様子などを多くの人に見ていただける思います。
後は産まれた卵が有精卵であることを願うばかりです。


 

2011.5/25
キボウとタンタンが気になるみたいです。
ロードとキビノはキボウとタンタンが気になるのか、キボウとタンタンの入っている飼育ケージをよく覗きに行きます。
キボウとタンタンも飼育ケージの中から2羽並んでロードとキビノの様子を伺っています。


 

2011.5/21
ロードとキビノを野外放飼場へ移しました。
今年は野外放飼場での産卵・誕生・子育てを目指しています。
昨年までは飼育ケージの中で産卵させ、誕生してから約1週間後に野外放飼場へ移していました。


 

2011.5/11
キボウとタンタンの鳴き声が変わってきました。
キボウとタンタンの鳴き声がヒヨコ声から成鳥の鳴き声に変化してきています。


2011.5/2
キボウとタンタンを親鳥から離しました。
親別れ・子別れの時期のためキボウとタンタンを親鳥とは別のケージへ移しました。
飼育員がキボウとタンタンを捕まえようとした時、ちょっとした事件が起きました。幼鳥と飼育員の間にロード父さんが割って入り、捕獲の邪魔をするのです。「うちの子に近づくんじゃない」といった感じで仁王立ち状態です。なんとか3人がかりで作業を完了しました。
ロード父さんにとっては、まだまだキボウとタンタンはヒナ鳥だったようです。


 

2011.4/28
親別れ・子別れの様子を見ているとキビノ母さんの兄弟への対応に差があります。
飼育員も最初は気のせいかと思っていましたが、間違いなくキボウ兄さんにへの当たりのほうが厳しいです。
キボウのほうがタンタンより、キビノ母さんの癇に障るをしてるのかなぁ。
ロード父さんは相変わらず、子どもたちに甘いです。というより親別れ・子別れには興味がないみたい・・・(がんばれ、キビノ母さん)。


教育はキビノ母さん(左)にまかせて
のんびり食事するロード父さん(右)

2011.4/21
山手保育園の子どもたちがきびじつるの里に来てくれました。
山手保育園は今回の来園がきびじつるの里のオープン以来6度目となります。
またしても鳥インフルエンザの防疫対策のため飼育ケージより離れた場所からの見学となりました。
いつまで続くのでしょう?土壌消毒は今日で14回目になりました。


 

2011.4/16
親別れ・子別れの様子を見ているとロード父さんよりキビノ母さんの方が子どもたちに厳しいです。
どうやらキビノ母さんは熱心な教育ママのようです(それもスパルタ系?)。
一人立ちという子どもたちの受験に向け、孤軍奮闘中といった感じでしょうか。


タンタンの首に噛み付くキビノ母さん

 

2011.4/14
2009.11/2(つるの里のHP)に紹介したタンチョウに似たマスコットキャラクターくうたんの動画がユーチューブに出ていました。
ユーチューブで「くうたん」と検索すると出てきます。総社のグルメを紹介しています。
それより気になったのがくうたんの嘴が黄色くなっていることです。以前のくうたんは嘴が白かったはず。なぜ?。なんだか体も小さくなっているような?。偽者!。
「くうたんは小さくなると神秘のエネルギーが嘴に集まり、嘴が黄色くなるのです」と誰もが納得する説明が斜め前から聞こえてきました。「へぇーそうなんだー」。偽者疑惑が解決した飼育員でした。


小さくなったくうたんは
教育テレビのような動きをしています

 

2011.4/12
きびじつるの里は花盛りです。
今、きびじつるの里は花盛りです。今週いっぱいは楽しめそうです。


スタッフ一番人気の枝垂桜です(学びの家)


手前からレンギョウ・枝垂桜
ユキヤナギ・ソメイヨシノです(散策道)


シバザクラは来園者に人気です(散策道)

2011.4/4
キボウとタンタンに親別れ・子別れがはじまりました。
ときどきですが親鳥がキボウとタンタンに噛み付いたり、突付いたりするようになりました。
写真はキビノ母さんがタンタンを突付いている様子です。
大好きなキビノ母さんに突付かれるタンタンは悲壮な鳴き声になっていました。親別れ・子別れは必要な成長過程なのですが、なんかかわいそうな気持ちになりました。


2011.3/31
山陽放送ラジオのラジ丸が取材に来られました。
キボウとタンタンの取材だったのですが、鳥インフルエンザの防疫中のため飼育ケージから離れた場所での取材になりました。


 

2011.3/16
最近、ロードとキビノはよく求愛ダンスを踊ります。
今はタンチョウのとって恋の季節なのでロード父さんとキビノ母さんは子どもそっちのけでラブラブ状態です。
タンチョウは結婚して死に別れるまで特定のパートナーしか、相手にしませんが、毎年毎年(寿命が尽きるまで)、恋人同士のようなテンションにはびっくりです。


2011.3/10
ひかり保育園の子どもたちがきびじつるの里へ遊びに来てくれました。
ひかり保育園から39人がきびじつるの里へ遊びに来てくれました。
ひかり保育園からの来園は今回で3度目となります。
子どもたちには申し訳なかったのですが、鳥インフルエンザの防疫対策中のため飼育ケージより離れた場所からの見学となりました。


 

2011.2/28
タンタンとキボウの頭が赤くなってきました。
まだタンタンとキボウは、ヒヨコ声でときどき親鳥から餌を貰ったりしていますが、頭が赤くなってきました。
少しずつ幼鳥から亜成鳥へと変わっていっています。


 

2011.2/18
常連のカメラ愛好家から頂いた写真集を総社市図書館へ収めました。
昨年の12月13日に紹介した常連のカメラ愛好家からいただいた写真集を総社市図書館へ持って行きました。

 

2011.2/18
今度はチュウサギが展示室の水槽を見に来るようになりました。
冬場のためチュウサギも餌がなかなか捕れず、お腹が空いているでしょう。じっと水槽の淡水魚を見つめていました。
以前はサギの中で一番個体数の多かったチュウサギですが、近年は減少しています。


 

2011.2/15
総社市立維新小学校の子どもたちがきびじつるの里へ来てくれました。
維新小学校の来園は今回で3回目になります。
この学年は幼稚園のときに、つるの里美袋でタンチョウの観察会をしているので、そのときのニュース映像を見せるとクラスメイトが映し出される度に「〇〇ちゃんだー」と大変盛り上がっていました。


2011.2/8
鳥インフルエンザの防疫対策が続いています。
飼育ケージとその周辺で作業をする場合は、飼育員全員、防護服を着用しています。
写真は飼育ケージの土壌消毒の様子です。大体週1回のペースで行なっています。
この白い防護服、結構目立ちます(きっとタンチョウよりもです)。
来園した子どもたちからは、「あれ、何?」といった感じで指差され、微妙な注目を集めています。


2011.2/5
淡水魚の観察コーナーが人知れず人気です。
今年の1月頃から写真のアオサギが淡水魚の観察にやって来るようになりました。
かなりの淡水魚マニアらしく、身動ぎもせず、時間を忘れたかのようにずっと淡水魚を見つめています。
このアオサギ、飼育員が近づいても気づかず夢中で魚を見ていることがよくあります(さすがに最後は逃げますけどね)。


 

2011.1/29
鳥インフルエンザの防疫対策のため一般の来園者の人にも靴底の消毒をお願いすることになりました。
鳥インフルエンザの各地での発生にともない防疫対策の強化を行ないました。その一環として一般のお客さんにも靴底の消毒をお願いすることになりました。
消毒と言っても消毒マットの上を歩いていただくだけでOKです。
ごくごく一部の年配の女性の中にゲートに入る際、驚異の跳躍力でなぜか消毒マットを飛び越えられる人がおられますが、消毒マットを踏んでからの入園をお願いします(一見そんなに飛びそうになかったのですが、すばらしい跳躍力でした)。


2011.1/25
その後のキボウとタンタンということで山陽放送ラジオの滝沢さんが取材に来られました。
この今年、初めての取材でキボウとタンタンへの取材は、去年4月からの累計で43件になりました。
内訳は、テレビ18、新聞17、ラジオ4、その他4です。


 

2011.1/24
キボウとタンタンが誕生して、それぞれ231日と230日が経過しました。
頭は赤くはなく、薄茶色の毛に覆われていますが、首や頬の周りは黒くなってきました。
鳴き声はヒヨコ声で、まだときどき親鳥から餌をもらっています。
親鳥はやがて訪れる「親別れ、子別れ」まで、時間を惜しむかのように我が子をとても可愛がり、よく世話をします。


 

2011.1/19
県内の教育長さんがきびじつるの里へ視察に来られました。
総社市内において岡山県都市教育長会議が行なわれた関係で各市の教育長がきびじつるの里へ視察に来られました。
この日はとても寒かった上に、つい緊張のあまり説明が長引いてしまいました(だってみんな学校の先生ですから)。
教育長さんたちを予定より長く寒風にさらしてしまいました(ごめんなさい)。


 

2011.1/13
寒い日が続いていますが、キボウとタンタンはとても元気です。
ちょこちょこ来園のお客さんが「寒いからツルも大変じゃなー」とか「寒さで凍死しないの?」と心配して、飼育員に話しかけてこられますが、北海道に比べれば、タンチョウにとって岡山の寒さなどまったく問題ではないようです(釧路はマイナス20℃の世界ですから)。
問題なのは、こんな寒さで餌やりのたびに手をかじかませている飼育員だけです。タンチョウたちは、この寒さに縮こまる飼育員とは対照的にノリノリです。写真は冷たい北風が吹き、チラチラと小雪も舞っている夕方、飼育員が鼻水をすすりながら、かじかんで感覚を失った手で餌やりをしている傍らでキャッ、キャッとご機嫌な様子で走り回ったり、小躍りしているキボウとタンタンです(まさに子どもは風の子状態です)。
ダウン100%とはいえ、タンチョウたちは冷たい北風が吹き、チラチラと小雪が舞って、しぐれている夕方のシチュエーションが大好きなようで9羽全羽がご機嫌になります。

ただいま冬鳥タンチョウの実力を発揮中です。


 

2010.12/28
今、きびじつるの里のタンチョウたちは見えにくい防鳥ネットの中で飼育されています。
去年の今頃は野外放飼場の池へタンチョウを放し、お正月を迎える準備をしていましたが、今年は鳥インフルエンザの対策が忙しいやら、対策をすればするほどタンチョウはお客さんから見えにくくなるわで大変です。
お客さんにとっては、ほとんど防鳥ネット見学です。(防鳥ネットを見たことない人には珍しいかも・・・)
早く鳥インフルエンザが終息してほしいです。
お正月恒例の岡山後楽園のタンチョウ放鳥も中止になりました。
ちなみにきびじつるの里は年中無休なので、年末年始も開園しています。


 

2010.12/13
この日、常連のカメラ愛好家から写真集と写真をいただきました。
実は同じ人からきびじつるの里のみを題材にした写真集、写真およびポストカードの寄贈を以前から受けていました。写真集は今回を含めると12冊目なります。もちろん写真集の内容は全部きびじつるの里です。
今月、これまでのことを受けて、総社市からお礼状が送られました。
この寄贈については、産経新聞でも取り上げられました。
この写真集はきびじつるの里で展示公開後、総社市図書館へ納められる予定になっています。



カワセミは、きびじつるの里にいる
野生のカワセミです

2010.12/9
キボウとタンタンの雌雄判定結果が届きました。
2羽ともオスでした。判定の試料は今回も胸の羽を使用しました。
試料には2~3本でOKなのですが、胸の羽根を抜く際、「あっ、いっぱい採れた」との担当飼育員の言葉通り、多め試料を検査に出すことになりました。
キボウとタンタンは当分の間、人間不信になりそうです。


 

2010.12/5
韓国のテレビ局のKBSウルサン放送局が取材に来られました。
岡山のタンチョウの取り組みを取材し、韓国で紹介するとのことでした。きびじつるの里もその取り組みの1つとして位置づけられた取材でした。
確認する術はありませんが、韓国では視聴率15%程度でゴールデンタイムでの放送だそうです。(もちろん、疑ってなんかいませんよ)
ちなみKBSウルサン放送局からの取材は今回で2回目です。前回は平成19年の3月に来られています。


 

2010.12/3
キボウとタンタンを1羽ずつ捕獲して、あの脚輪を装着しました。
予想通り、初めて人間に捕まったキボウとタンタンは激しく暴れました。
すると装着係の飼育員が事前に用意していた目隠しを素早く被せて、おとなしくさせ、素早くリングを装着しました。素晴らしい段取りの良さと見事なテクニックです。(私にはそのように見えました)
ほかの飼育員には、それまで履いていた靴下をいきなり脱いで鶴に被せたように見えたとか見えなかったとか・・・。
謎に包まれたテクニックです。


 

2010.11/30
キボウとタンタンの脚輪を作りました。
きびじつるの里では脚輪は飼育員のハンドメイドです。
アルミの板から作るのですが、脚輪でタンチョウたちがケガをしないように板の角をヤスリでまるく、まるく磨いていきます。
今年もかなり飼育員の心のこもった脚輪に仕上がりました。でもタンチョウたちは脚輪を喜びません。
今からキボウとタンタンが脚輪を嫌がって外そうとする姿が目に浮かびます。


キボウが岡89でタンタンが岡90です。
県内のタンチョウはすべて岡ではじまる
番号がついています。

2010.11/26
生きたギンブナを餌としてキボウとタンタンに与えました。
早速、仲良し兄弟はいつもの冷凍アジと違って泳ぎ回るギンブナを捕まえて、頭を擦り合わせるようにして研究していました。
研究の後は2羽で仲良くギンブナを分けて食べていました。
「兄ちゃん、これ食べれる?」。ツンツン。
「チョット待って」ツンツン。
「兄ちゃん、美味しそうな匂いがしてきた」ツンツン。
「ホントだぁ、これ食べれるよタンタン」
(後半は飼育員の勝手なイメージです)


未知の餌(ギンブナ)を
力を合わせて研究するキボウとタンタン



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