雪舟さんものがたり

雪舟さんの生涯

総社市図書館が保管する大型紙芝居「雪舟さん」を使って、雪舟さんの生涯を簡単に紹介します。

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雪舟さんは、今から約590年ほど前に総社市の赤浜で生まれました。そして、雪舟さんは、お坊さんになるために、井山(井尻野)の宝福寺に入りました。


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雪舟さんは、和尚さんにしかられてばかりでした。
それは、毎日、庭のそうじとか字の勉強をしなければならないのに、すぐ好きな絵を描きはじめるからです。



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和尚さんは、きつくしかってやらねばと、雪舟さんを本堂の柱にくくりつけました。ところが、和尚さんはお客さんがあったり、お経を読んだりと忙しく雪舟さんのことを忘れていました。
和尚さんは、夕方になって「はっ」と雪舟さんのことを思い出しました。


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和尚さんが本堂に行くと、雪舟さんの足元に一匹のネズミがおり、雪舟さんの足の指をかじろうとしていました。驚いた和尚さんは、「しっ、しっ」と追い払おうとしましたが、ネズミはいっこうに逃げようとしません。よく見ると、雪舟さんが自分の涙を使って足指で描いたネズミでした。
感心した和尚さんは、雪舟さんに絵を描くことを許しました。


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その後、雪舟さんは京都の相国寺へ入り、お坊さんになる修行と絵の勉強をしました。雪舟さんの腕前は、ぐんぐん上達し、「等楊(とうよう)」という名をもらいました。


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47歳のとき、いっそう腕を磨くため、中国に渡りました。
まもなく中国でも「雪舟という絵かきはすごい」という評判になりました。中国では約2年間を過ごし、中国の寺や人、景色を絵にしています。


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中国から帰国した雪舟さんは、日本各地を旅して、多くの絵を描き残しました。
雪舟さんは87歳で亡くなったとされています。左の「天橋立図(あまのはしだてず)」は、雪舟さんが晩年に描いたものです。