宮山墳墓群

みややまふんぼぐん

 弥生時代後期から古墳時代初頭の墳墓群です。
 この墳墓群は、石を箱形に組んだ箱式石棺、土を掘って埋葬した土壙墓(どこうぼ)、特殊な器台を棺に転用した特殊器台棺など多様な埋葬を行なった集団墓と、特別な人のために造られた前方後円形の墳丘墓から構成されています。
 墳丘墓の後円部には竪穴式石室が築かれ、石室内からは中国製の鏡、直刀、剣、銅の矢じり、鉄の矢じり、ガラス小玉などが出土しています。
 この墳丘墓に立てられていたと思われる特殊器台と同様の文様をもつ特殊器台が、最古級の古墳とされる箸墓古墳をはじめ奈良県の古い古墳から出土しています。吉備と倭(やまと)の深い関わりを示す貴重な資料です。
 なお、弥生時代の終わりごろ、吉備の葬送儀礼に使用された特殊器台は、古墳に立て並べる円筒埴輪(えんとうはにわ)へと変化していきます。吉備で発生した葬送儀礼が、後の倭を中心とした古墳時代の葬送儀礼に取り入れられたことは、古墳時代の成立に吉備が大きく関わったことを示すものです。

宮山墳墓群

名称
宮山墳墓群
所在地
総社市三輪
指定区分
県指定 史跡
時代
弥生時代~古墳時代初頭
指定年月日
昭和39(1964)年5月6日
管理者
百射山神社
形式・構造など
集団墓、 前方後円形墳丘墓
大きさ・寸
墳丘墓:全長約38m


墳丘墓の竪穴式石室

【墳丘墓の竪穴式石室】


宮山型特殊器台

【宮山型特殊器台】