4回目となる「雪舟の里 総社 墨彩画公募展」には、全国から344点の力作が寄せられました。審査は平成14年6月30日に行われ、雪舟大賞、審査員特別賞、特選3点、奨励賞5点、入選45点が決定しました。
第4回 雪舟の里 総社 墨彩画公募展2002の入賞・入選者の一覧(101KB)
雪舟大賞
■ 『 臨界 』(りんかい)
牧野 環(まきのたまき)
昭和49年 | 愛知県幡豆郡吉良町生まれ | |
愛知県立芸術大学大学院美術研究科日本画専攻修了 | ||
片岡球子氏に師事 | ||
日本美術院研究会員 | ||
平成11年 | 院展初入選(以後入選1回) | |
平成12年 | 絵のまち尾道四季展 銀賞 | |
平成13年 | 春の院展初入選 |
【作品制作意図】
満月の夜、浜辺はいつもとは明らかに違う姿を見せていた。月の光に照らされたその世界は、私の中に以前から存在した「臨界」というイメージそのものだった。波はいつもより優しく、海はいつもより大きく感じました。
審査員特別賞
■ 『 井泉 』(せいせん)
豊田 征男(とよだゆきお)
昭和17年 | 京都府京都市生まれ | |
京都市立日吉ヶ丘高校日本画科卒業 |
【作品制作意図】
とある神社の片隅に、ひっそりと佇む歴史ある古井戸をみつけた。岩で無造作に囲まれただけの、この井泉の水鏡を通して、悠久の時と普遍性を象徴化出来たらと思い制作しました。
特選
■ 『 残照 』(ざんしょう)
藤井 智美(ふじいさとみ)
昭和34年 | 兵庫県小野市生まれ | |
京都市立芸術大学大学院修了 大学院賞受賞 |
【作品制作意図】
流れる雲と楊柳の間から、川面をあざやかに染めてゆく残照の、束の間の、心に染みる美しさ。川岸を往来していった遥かな先人達のみた心の世界に想いを馳せる。
■ 『 唐辛子 』(とうがらし)
中山 直美(なかやまなおみ)
昭和23年 | 大分県日出町生まれ | |
大分県立芸術短期大学付属緑ヶ丘高校美術科卒業 |
【作品制作意図】
初めて挑戦した墨彩画、藁筵は子供時代の思い出、時間は経過したが、今も唐辛子を作る高齢の両親、老いを感じるようになった自分。唐辛子の色は、挑戦の色だったかもしれない。
■ 『 澄ます 』(すます)
長谷川 雅也(はせがわまさや)
昭和49年 | 京都府京都市生まれ | |
京都造形芸術大学大学院芸術研究科修了 | ||
晨鳥社 |
【作品制作意図】
雨の中、孤独にうなだれていたアジサイは、雨上がりの一掃された空気の中で序々に生々と生きづき始める。その時々の語らいに耳を澄まし対話する。