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広報そうじゃ
子どもたちを本の世界へいざなう 読み聞かせボランティアグループの活発な活動を見ながら、子どもの読書活動の今を探り、次に必要な取り組みとは何かを考える。
| | 昭和小学校6年の朝読書の様子
| 常盤小学校の図書室。「何、読もうかな…」
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「改めて読書の大切さが見直されている。本好きの子どもにすることが大切ではないか」。「読書の習慣化ということでは、家庭での取り組みも大切では」。 8月25日、総合福祉センターで「読書活動を推進する会」が開かれた。学校司書をはじめ地域の読み聞かせボランティアの会員、市図書館職員など27人が出席。子どもの読書活動を進める最前線で活躍している人同士が意見を交わした。 この会は、地域の読み聞かせボランティアグループ、学校、市図書館の連携を図ることを目的に平成17年に発足した。「ネットワークを上手に利用していく活動を目指す」と教育委員会の担当者。行政だけの取り組みでは限界があり、地域の読み聞かせボランティア団体などとの協働による子どもの読書活動を進めることに重点を置いている。 総社市教育委員会では平成17年3月に「子ども読書活動推進計画」を策定した。この計画は、平成17年度からの5か年計画で、家庭をはじめ、学校や地域、市図書館がそれぞれの役割を果たし、相互に連携しながら読書環境の整備を進めていくという方針が示されている。
| | | 総社東小学校で読み聞かせ中の 絵本のごちそうやのメンバー | | ママブックの夏休みスペシャル。 大型紙芝居を楽しむ |
本好きの子どもがいた 市内には、読み聞かせボランティアグループが約20団体ある。幼児や小学生をもつ母親が自主的に集まり、わが子の通う幼稚園や小学校で読み聞かせを行う。やまておはなしポケット(山手小学校)やもこもこの会(常盤幼稚園)、絵本のごちそうや(総社東小学校・三須幼稚園)は平成12年ごろ発足し、市内では先駆的な存在だ。 やまておはなしポケットの代表の友野玲子さん(岡谷)は、「友人から山手小学校でもやってみないかと誘われて、2人で始めた」と、きっかけを話す。その山手小学校の読み聞かせを見て、「うちの幼稚園にもほしいと思った」とは、もこもこの会の代表だった横田裕子さん(中原)。また、絵本のごちそうやの片山愛子さん(三須)も「子どもたちと関わり合いがもちたいと思い、出た答えが絵本の読み聞かせだった」と、当時を振り返る。絵本が好きだったことや、子どもたちとの関わり合いを求めていたことを、3人は異口同音に口にする。
子どもたちと関わり合いがもちたいと思い、 出た答えが絵本の読み聞かせだった
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| 子どもの読書活動の推進に欠かせないボランティアの力 |
絵本のごちそうやの進藤真理子さん(三須)は、「読書離れをどうにかしようという意識は特になかった。ただ、活動を通じて、結果的に本を好きになった子どもがいる」と言う。 これ以降、相次いで同様のボランティアグループが市内各地で生まれていった。今では、市内の大半の幼稚園や小学校で、こうしたボランティアグループが活躍し、子どもたちにとって恵まれた環境にあるといえる。 総社南幼稚園で活動する「ママブック」は7月25日、約150人の園児と保護者が参加した夏休みスペシャルで、大型紙芝居や読み聞かせ、パネルシアターなどで子どもたちを楽しませた。定例の行事だけではなく、夏休みやクリスマスなどにスペシャル行事を企画するグループも少なくない。それだけ、各グループにノウハウや技量が備わってきているのである。 「お母さんたちが読み聞かせグループを作って活発にがんばっているのがよく分かる」。平成元年以降、市図書館で活動しているおはなしを語る会の祢屋裕子さん(窪木)は、盛り上がりを感じている。 読み聞かせボランティアグループの研鑚を積んだ活動に小学校や幼稚園側も魅力を感じ、定例的な行事に組み入れ、協働の構図もこの何年かでできてきた。ボランティアの力は今や、子どもの読書活動の推進に欠かせない大きな力となっている。
|  おはなしボランティア養成講座 絵本の読み聞かせのテクニックや小道具の使い方、手あそびなどを実技を交えて学ぶ講座。今年は約20人が参加し、熱心に学んでいる。 |
| 横のつながり大切に 「それぞれのグループで一生懸命取り組んでいる活動を大切にしながら、お互いが切磋琢磨する意味でも情報交換する場が必要」。清音地区で読み聞かせ活動をしている「さくらんぼ」の代表の川上重子さん(清音上中島)の提案で、今年1月、読み聞かせボランティアグループが集ったドリームブックネット総社が誕生した。定例会を毎月第4火曜日に市図書館で開催。また、会員の技術向上のための研修会も企画・実施している。 今は、来年2月、清音福祉センターで、絵本やお話に親しんでもらおうと「おはなしいっぱい子どもの広場」を開催する準備を進めている。「背伸びせず、団体ごとにできることを受け持ってがんばろう」。この会の代表も務める川上さんは、このドリームブックネット総社の最初の大イベントが、会員同士の交流や読み聞かせ技術などの向上につながればと考えている。 |  ドリームブックネット総社の定例会。来年2月のイベントについて熱のこもった話し合いが行われている |
| 定着した朝読書 子ども読書活動の取り組みの大きな柱の一つが、学校現場での取り組みであることはいうまでもない。朝の授業前に10分程度の読書をする朝読書がその最たる例だ。子どもたち自身で読みたい本を探し、黙読する。このほか、司書教諭や学校司書をはじめ、児童・生徒の図書委員らが本を手にとってもらおうと、学校ごとにさまざまな取り組みをしている。 また、昨年度は学校図書整備浅野裕宜(よしき)基金により各幼稚園・小・中学校ともに新しい本が多数購入できた。いずれも1校(園)当たりの平均購入冊数は幼稚園で73冊、小学校で92冊、中学校で111冊。株式の配当を原資とした基金のため変動はあるものの、ほぼ毎年度、この程度の冊数は購入できる見込みだ。「子どもたちは新刊本が好きなので助かる」と、教育委員会の担当者は目を細める。 小学校の教諭や学校司書で構成する図書館教育班会。班員26人が7月28日、発声の仕方やアクセントの位置などを実技を交えて学んだ。「ブックトークや朗読の実技講習もしている。本を読むことが苦手な子どもに対し、本にふれる取り組みをすることも必要で、そうした活動に生かしたい」と、この会の副班長である難波香織教諭(昭和小学校)は言う。
|  0歳児に絵本をプレゼントするブックスタートの会場 |
| 図書館の利用も増えた早い段階で図書館の利用を体験することも重要とされ、保育園児をはじめ小学3年生が市図書館の見学に訪れている。市図書館では、こうした受け入れのほか、4月23日の子ども読書の日に合わせた「子ども読書デイ」の開催や、人材の育成が目的の「おはなしボランティア養成講座」の開催、ブックスタートの実施などにも取り組んでいる。 この成果は現れはじめている。「おはなしボランティア養成講座」で学んだ人が今、読み聞かせボランティアグループで活躍している。「ブックスタートで、絵本のことや行事の案内をしはじめてから、市図書館の行事に参加する親子が増えたように感じる」。0歳児に絵本をプレゼントするブックスタートの配布業務を手伝っているおはなしを語る会の森脇清子さん(窪木)は教えてくれた。 |  保育園児も図書館を楽しむ | |
| 親の読書する姿、大切
| 家庭にも求められていることがある。「親が本を読む姿を見せる」や「居間に本を置く」、「家族で図書館に行く」といったことだ。特に、親の本を読む姿というものは、子どもが本に興味をもち、本を身近に感じるという点で効果が大きいと言う人が多い。図書館も学校も、継続性をもって取り組んでもらえることを願っている。 |  毎月第2・3土曜日の午後3時から市図書館で行わてれる「おはなしのへや」 | |
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 今年4月に市図書館で行われた子ども読書デイの一場面 |
絵本から物語の世界へ導く取り組みが必要
市内の小・中学生を対象に行ったアンケートでは、1か月に読む平均冊数は全国平均を上回るという結果が出ている。明るい話題である。 「小・中学生になると成長段階もちがい、一人読みにもなることから、ポイントを絞った活動をしていく必要もある」。読書活動を推進する会でおはなしを語る会の大森文子さん(溝口)が提案した。乳幼児に本好きにするきっかけを与える読み聞かせ活動は一定の成果を見ている。次のステップとして、絵本から物語への橋渡しの時期に質の良い物語を紹介するなど、子どもたちを物語の世界へ導く取り組みが求められている。 | |
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