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広報そうじゃ 2005年12月号

 特集 総社商店街への思いは一つに

「れとろーど’05」のイベントスタッフやボランティアの皆さんは、「レトロ」をモチーフにデザインされた幕や道しるべ、イベント会場を示す石のモニュメントなどを準備してイベントムードを盛り上げました。


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(1)(2)会場を示す石のモニュメント作り (3)会場に飾られた幕作り (4)看板や道しるべの制作 (5)商店街に協力を求めるチラシ配り (6)昔なつかし写真展の準備 (7)宮筋映画館の飾り付け (8)道しるべの設置 (9)準備中にごあいさつ (10)(11)スタッフの着る法被も手作り



じっとしてはいられなかった
 いやぁ、昭和の30年ごろはにぎやかじゃったよ。今回ほど商店街がにぎわったのはそのころ以来のことです。ちょうどうちの前で「宮筋映画館」が開設されることになって、スタッフの皆さんが一生懸命作業をしている姿を見ていると、もうじっとしてはいられませんでした。商店街のことを真剣に考えてくれて、うれしくなりました。また是非このイベントを行ってほしいです。そのときはもっと協力して、商店街を盛り上げたいと思っています。
北村忠志さん
(総社二丁目)

訪れてくれた皆さんとの出会いに感激
 うちでは、写真と焼き物の展示をしました。初めて訪れてくれた方とは楽しく、久しぶりにお会いした方とは懐かしく、いろいろとお話しをすることができて、すばらしい一時が過ごせました。そして、人との出会いやふれあうことの大切さを、改めて感じることができました。イベント期間中は通りに人の流れが絶えず、活気があった昔の商店街に戻ったようでした。いつまでもこのまま続いてくれたらいいなと、心の中で願いました。
近藤幸さん
(総社三丁目)

イベントのデザイン関係をプロデュース 皆さんの笑顔に感謝
 私はこの商店街で幼い日々を過ごしました。この企画に準備の段階から参加していると、そのころ温かく接してくれた、近所のおじさんやおばさんの笑顔を思い出しました。イベントの開催期間中、地元商店街の皆さんやイベントを訪れた皆さんのたくさんの笑顔を見ることができました。今回のイベントがきっかけとなって、閉ざされていた店のシャッターが一つでも多く上がり、再び商店街に笑顔が戻ってきてくれるようになればうれしいです。
横田博志さん
(三須)

歴史と未来の通り道

 総社商店街に、活気とにぎわいを生み出そうとする思い。歴史ある街並みを、現代の感覚で未来に引き継いでいこうという取り組み。総社商店街に寄せるそれぞれの思いや取り組みが、今日までの歴史を未来へと引き継いで行きます。

◆◆◆

 総社宮の秋季大祭と合わせて開催されている総社商工まつり。今年はれとろーど’05と同日開催となり、例年より多くの市民や街行く人々でにぎわいました。市内各地区の子供みこしや山車の華麗なまつり行列は、総社宮からJR総社駅まで総社商店街を練り歩き、子供たちのかわいらしい掛け声や歓声で活気付きました。今年で36回を迎えるこのまつりは、総社の街ににぎわいをつくり出して、子供たちに、生まれ育ったふるさとの思い出をつくってもらおうと毎年開催されています。

れとろーど’05で美術品が展示された商店の前を通るまつりの行列

 

■■■

 次の世代に残す街づくりを進めようと、総社商店街の住民自らが、総社商店街地区街づくり協定を結んでいます。この協定は、地域住民や商店街を訪れる人たちに、憩いと潤いのある環境を作り出し、商店街を活性化しようという思いから結ばれました。古い街並みの雰囲気を活かした、統一のとれた景観作りを行ったり、家屋の建て替えなどの際には、道路の境界から2メートル後退するなどの基本方針を定めています。今回開催されたれとろーど’05でも、新たに生み出されたスペースを活かして、生け花や彫刻の展示などが行われ、大勢の人たちの目を楽しませてくれました。
 古い街並みや伝統を引き継いでいくこと。そこに暮らす人たちが暮らしやすいように、歴史を尊重しながら新しいものに変えていくこと。どちらも大切なことですが、その考え方は人によって様々です。しかし、総社商店街のことを真剣に考えて、良い街にしていこうという思いは同じです。総社商店街で長年過ごしたことのある武入公子さんは、今までの歴史と、現代の中に古いものを併せもつという調和の大切さを、詩(次頁)にしたためました。こうした人々の思いを一つにして、活気とにぎわいを呼び戻し、歴史ある商店街を未来に伝えていくことが必要です。そのためには、自ら総社商店街を創造していくことが求められているのではないでしょうか。

まちづくり協定に基づいて建て替えられた家屋に展示された彫刻作品


降る雨に商店街の思い出

雨にぬれた洋館は、一層レトロな雰囲気をかもし出しました


 れとろーど’05で、書や絵画などを展示した詩人の井奥行彦さんは、総社商店街の懐かしい思い出を、次のように語ってくれました。
 れとろーど’05が開催された初日は雨が降っていました。雨にぬれて、しっとりとした表情を見せた街並みや道路は、総社商店街に一層の味わいを醸し出してくれていたと思います。まさに「レトロ」が似合う街でした。そして、ふと私が教員としてこの町筋をオートバイで通勤していたころのことを思い起こさせてくれました。
 ある雨の日の下校時、自転車で通学していた教え子の女の子が、私の着ていた雨ガッパを見て気に入ったらしく「このカッパ、どこで買われたんですか」と聞いてきました。そこで私は、商店街にある1軒の商店を教えてあげました。私は確かにその店でカッパを買ったと記憶していたのです。教え子は早速その商店を訪ねました。しかし、その店にはあいにく私と同じカッパは置いてなかったということです。後からその話を聞いた私は、その子に大層悪いことをしたなあと思ったことを、昨日のことのように思い出しました。
 総社商店街には、美意識あふれるしゃれた感じの洋館や、歴史を感じるすばらしい建物が今なお残っています。これは今回の催しに参加して初めて気が付きました。こうした街並みは一朝一夕には作り出せません。そして、私の心の中にも総社商店街の思い出がたくさん残っています。総社商店街に、再び昔のような活気が戻ってくれることを願ってやみません。

総社商店街の六枚橋小公園を少し南に入ったところにある三地蔵





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